能楽堂で6連覇への一歩
― 竜王戦第1局の見どころ
第39期竜王戦七番勝負・第1局 (10/9-10 セルリアンタワー能楽堂) の見どころ。藤井竜王が能楽堂で指すのは6局目。これまでの5局はすべて竜王戦の第1局で、4勝1敗です。
能楽堂で開幕
第39期竜王戦七番勝負の第1局が、10月9日・10日の二日制でおこなわれます。
舞台は東京都渋谷区のセルリアンタワー能楽堂。 藤井聡太竜王(24歳)に、服部慎一郎七段(27歳)が挑みます。 持ち時間は各8時間です。
藤井竜王が防衛すれば、竜王6連覇。タイトル獲得は通算38期になります。
今年2度目の挑戦者
服部七段がタイトル戦に登場するのは、6月の第97期棋聖戦に続いて2度目です。 同じ年に2度、挑戦者として藤井竜王の前に座ります。
両者の対戦は5局で、藤井竜王の4勝1敗。 唯一の黒星は2025年1月の朝日杯で、そこから棋聖戦の3局を含めて4連勝しています。
今期の服部七段は、竜王戦2組から決勝トーナメントに進みました。 準々決勝で菅井竜也八段、準決勝で増田康宏八段を破り、挑戦者決定三番勝負へ。 柵木幹太五段に第1局を落としたあと、第2局・第3局を連勝して挑戦権をつかみました。
竜王戦の藤井
藤井竜王の竜王戦七番勝負は、5期で通算20勝4敗です。 2021年の第34期で豊島将之九段から奪取し、以来4度の防衛を重ねてきました。 5期とも、第6局までに決着しています。
第1局の先後は、これから振り駒で決まります。 番勝負の第1局に限ると、藤井竜王は通算39局で30勝8敗1持将棋。 先手番では18勝5敗1持将棋、後手番では12勝3敗です。 後手番の第1局は、後手番全体の288戦222勝66敗よりも白星の割合が高くなっています。
能楽堂の5局
藤井竜王がセルリアンタワー能楽堂で指すのは、今回が6局目です。 これまでの5局はすべて竜王戦の第1局で、4勝1敗。 竜王戦の開幕局がこの能楽堂で指されるのは、今期で10年連続です。
能楽堂がひらかれたのは2001年5月。東急の旧本社跡地に建ったセルリアンタワーの、地下2階です。 渋谷駅のすぐそばで、頭上には国道246号が通ります。それでも地下の能楽堂は、外の喧騒が届かない静かな空間です。 舞台は全面が檜づくりで、屋根には檜の樹皮を重ねた檜皮葺が使われています。
盤が置かれるのは、その能舞台の上。藤井竜王は第34期から毎年、この舞台で七番勝負を始めてきました。
戦型は相掛かりが2局、角換わりが3局です。 唯一の黒星は2022年の第35期、広瀬章人九段との角換わりでした。その期も4勝2敗で防衛しています。
2年前と同じ盤側
立会人は森内俊之九段、記録係は吉田響太三段です。 この組み合わせは、2024年の第37期第1局と同じ。佐々木勇気八段を相手に、同じ能楽堂で藤井竜王が先勝した一局です。
森内九段が立会を務めた藤井竜王の番勝負は12局あり、8勝3敗1持将棋。 そのうち吉田三段が記録係に入った4局は、3勝1持将棋で負けがありません。
新聞解説は近藤誠也八段。10月27日放送の銀河戦で、藤井竜王と対戦する棋士です。
ABEMAの中継は、1日目が深浦康市九段と髙野智史六段の解説、聞き手は貞升南女流二段と内山あや女流二段。 2日目は木村一基九段と佐々木大地七段の解説で、聞き手は宮宗紫野女流二段と和田はな女流初段です。 2日目の10日14時からは、セルリアンタワー東急ホテルで大盤解説会がひらかれます。
5度の秋を、同じ能楽堂で始めてきた藤井竜王。 2年前と同じ盤側の顔ぶれのもとで、6連覇への七番勝負が幕を開けます。