藤井聡太データラボ 対局を、記録する。数字で読む。
プレビュー 2026.07.28 王位戦 七番勝負

登別で迎える分かれ目
― 王位戦第3局の見どころ

第67期王位戦七番勝負・第3局 (7/29-30 登別グランドホテル) の見どころ。1勝1敗で迎える第3局は、藤井王位の先手番。

北の大地で第3局

第67期王位戦七番勝負の第3局が、7月29日・30日の二日制でおこなわれます。

舞台は北海道登別市の登別グランドホテル。 藤井聡太王位(24歳)と伊藤匠二冠(23歳)の七番勝負は、1勝1敗のタイで折り返しました。 持ち時間は各8時間。本局は藤井王位の先手番です。

浜松の第1局は伊藤二冠が138手で、有馬の第2局は藤井王位が100手で。 ここまで勝っているのは、いずれも後手番のほうです。

1勝1敗の第3局、その先

藤井王位が1勝1敗から第3局を迎えるのは、今回で15度目になります。 ここまでの成績は11勝4敗です。

ただし4つの黒星のうち3つは、この1年に集まっています。 2025年の王座戦、2026年の王将戦、同じく棋王戦。いずれもこの局面で先に星を手放しました。

そして黒星4つのうち2つを付けたのが、伊藤二冠です。 2024年の叡王戦、2025年の王座戦。どちらも1勝1敗からの第3局を落とし、そのままタイトルが移りました。

もっとも、第3局の一勝がシリーズの結末を決めるとは限りません。 永瀬拓矢九段との王将戦は1勝3敗から3連勝でフルセットを制し、増田康宏八段との棋王戦も第3局の黒星から2連勝で防衛しています。

七年連続の北海道

藤井王位が王位戦で北海道に向かうのは、これで7年連続です。

札幌、旭川、定山渓、小樽、函館、新千歳。 第61期から毎年、北の対局場が七番勝負のどこかに置かれてきました。

北海道でのタイトル戦は通算8局7勝1敗です。 唯一の黒星は2024年、函館の湯元啄木亭でおこなわれた第65期第2局。相手は渡辺明九段でした。

伊藤二冠と北海道で顔を合わせるのは、これが2度目です。 1度目は2023年11月、小樽の銀鱗荘。竜王戦七番勝負の第4局で、藤井王位が4連勝で防衛を決めた一局でした。 伊藤二冠にとって初のタイトル戦は、その盤で終わっています。

登別グランドホテルでの対局は、両者にとって初めての舞台です。

顔ぶれ

立会人は屋敷伸之九段、副立会人は高見泰地七段です。 記録係は齋藤光寿三段が務めます。

屋敷九段が立会を務めたタイトル戦で、藤井は7戦7勝。 高見七段が副立会に入った6戦も、6勝0敗です。 数字の上では、相性のよい顔ぶれがそろいました。

前夜祭は7月28日、登別グランドホテルで開かれます。 2日目の7月30日15時からは同ホテルで大盤解説会。解説は高見七段、聞き手は久津知子女流三段です。

ABEMAの中継は、1日目が松尾歩八段・村中秀史七段、2日目が広瀬章人九段・髙野智史六段の解説で伝えられます。 その広瀬九段とは、8月5日に王座戦の挑戦者決定戦で盤を挟むことになっています。

好調のまま、分かれ目へ

藤井王位の今年度成績は11勝1敗(勝率.917)。 唯一の黒星が、この七番勝負の第1局です。

先手番の通算成績は237勝33敗(勝率.878)。 防衛すれば王位7連覇、伊藤二冠が奪えば初の三冠となります。

温泉地から温泉地へ、舞台は登別へ移ります。 七番勝負がどちらに傾くのか、二日間の攻防に注目です。